禁煙外来を始めました−(2006年7月1日号)
当院では「禁煙外来」を始めました。そこで今回は禁煙外来についてまとめました。
禁煙したことのある方はたくさんいることと思いますが、成功した方はどれくらいでしょうか?禁煙外来では、本気でタバコをやめたいと思っている人のお手伝いをしてくれます。タバコの煙には約4000種類の科学物質が含まれ、そのうち2000種類以上は有害物質です。主流煙より副流煙のほうに多く含まれています。
【タバコのデメリット】
●夫が1日20本以上喫煙する時の妻の肺がん死亡率は1.91倍(夫が非喫煙者である場合を1.0とする)
●非喫煙者(1.0)と比較した喫煙者の死亡率(男)→くも膜下出血1.8倍、喉頭がん32.5倍、食道がん2.2倍、虚血性心疾患1.7倍、肝臓がん3.1倍、胃がん1.4倍、すい臓がん1.6倍、肺がん4.5倍、口腔・咽頭がん3.0倍
●家庭内喫煙者と幼児(3歳児)の有喘息様気管支炎率(100人中)→喫煙者なし…1.7人、父親が喫煙者…3人、母親が喫煙者…4.9人
●胃潰瘍を治癒した後の喫煙と再発の関係=治癒後に喫煙をした人は禁煙を続けた人に比べて約2.5倍の確率で再発しています。
【禁煙による健康改善】
禁煙すれば、その日から肺がんや虚血性心疾患で死亡する危険率が徐々に低下していきます。4.5(非喫煙者を1として)あった肺がん死亡率は禁煙開始4年で2.0に、5〜9年で1.6に、10年以上で1.4にまで減少します。虚血性心疾患に関しては、1.76倍であった死亡率は禁煙後1〜4年で1.47倍に、5年以上で1.31倍にまで低下していきます。
心理的依存(習慣)と身体的依存(ニコチンへの渇望)によってタバコはなかなかやめにくくなっていますが、「ニコチン置換療法」で無理なく禁煙ができます。禁煙成功の秘訣は、この離脱症状をどう乗り越えるかです。離脱症状とは、タバコが吸いたい、イライラする、落ち着きがない、眠いなどのいわゆる禁断症状。これらは禁煙によって、ニコチンづけになっている体からニコチンが抜け出ていくためにみられるものです。一般的には禁煙開始後2〜3週間続きます。このつらい時期を乗り越えられれば禁煙成功は間近です。
ニコチン置換療法は、禁煙後に現れる離脱症に対して、ニコチンを喫煙以外の方法で体内に補給し、その症状を軽減していき禁煙に成功するという新しい方法です。現在、日本では貼り薬とかガムがありますが、これらの薬を使うだけでタバコが吸いたくなくなるような魔法の薬ではありませんが、今までよりは、ずっとラクに禁煙できるようです。
禁煙するには、やめようという意志が最も大切です。また、禁煙により目ざめがさわやか、咳や痰が止まる、口中がさっぱりするなど、病気のリスクが下がるのみならず、自分が気持ちいいと言う方もいます。カーテンや衣類、車などにニオイがつかなくなり、家具や畳・カーペットを焦がすなどの火事の心配もなくなったと周りの人に喜ばれています。
この機会にぜひタバコのことを見直してみませんか?
【禁煙継続の六つのポイント】
- 1.タバコの害について自分なりのイメージを持つ
- 2.禁煙しようと思った理由や禁煙中の努力を思い浮かべる
- 3.禁煙してよかったことを考える
- 4.ラクな気持ちで禁煙を続ける
- 5.禁煙できたことに自信を持つ
- 6.周りの人に禁煙を勧める
一人で悩んでいないで、まずは禁煙外来までご相談ください。禁煙外来は保険適応です。
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